不器用男子
「できない」

「…え…?」

「俺、そういうの不向き。」


 うん、そうだね…。


 向いてないみたい…。


「だったらぁ…うち連れてこれば…?」

「は?」

「私、いるしっ!! まさかそんな私の前では何もしないでしょ?」

「あぁ…」

「女子もいるからって連れておいでよ!!」

「…やってみる」


 そう言うと、少し顔を赤らめて部屋から出て言った。


「なぁ…お前なんか隠してるだろ…?」

「へ…?」

「永沢と話してた本当の理由は?」

「だから好きな人の話だって。」

「裏がある」


 見透かされてる…。


 どうしよう…。

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