不器用男子
「ホントにお願い教えて!!おね「かーのじょ♪ひなみちゃんにクラス教えてあげて?」」


 また後ろから聞こえた声。


「爽様!?」

 今度は爽さんが立っていた。


 この大学だったんだ…。


「…爽さん…千隼のクラス知らないんですか?」


 知ってておかしくないもん…。

「知らないなぁ…」


 するとギャルさんが目をウルウルさせていった。

「千隼様のクラスは2年5組ですぅ…♪ 爽様ぁ~!! 今日…良かったら遊びませんかぁ?」


 爽さん…悪いけど見捨てる!!

 爽さんは必死にギャルから逃げようとしてる。



 私はまた走り出して2年5組を探す。


 四階まで来てやっと見つけた千隼のクラス。


 急いで中をのぞくと予想通り千隼と桜ちゃんの二人だけ。



「千隼くぅん♪ 知ってたぁ? 千隼君の彼女ぉ、浮気してるんだよ?」

 千隼の顔に桜ちゃんが顔を近づけて喋ってる。


 千隼は無言で本を読んでる。


「チューしてあげるっ♪」

 一気に近づいた顔は千隼の唇に触れる…瞬間で千隼は避けた。


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