不器用男子
「疲れたー。」


 学校の帰り道。


 ふらふら歩いていると、朝の男子が私と同じようにふらふら歩いていた。



「朝はどーもっ!」


 後ろから肩をポンとたたいた。



「…誰?」


 ちょっと機嫌悪そうに眉間にしわよ寄せて一言。


「ひどい…、何年生?」


 ちょっと大人っぽくて、黒髪に180cmぐらいありそうな身長、きれいに整った顔。

 …イケメン?



「…2年」

「同じ―。」



 そういえばこんな顔の人、クラスにいたな。


 今頃気づいた。



 一緒にしゃべりながら歩いた。


 っていっても私が独り言のようにしゃべってるだけのような気もしたけど。



「あっ、私ここ!! じゃぁバイバーイ!!」

「俺もここ。」


 無口な口が開いたと思ったら同じ場所らしい。


「ここ男子寮。」



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