不器用男子
【ひなみ】

 考えたくないことを考えてると、千隼が私の頭をなでた。


 千隼は、普段私に触れてこない。


 たぶん私に魅力がないとか、触りたくないとか…? そんなことかな…。



 そんな千隼に頭を触ってもらえてうれしくないハズがない。



 すごく安心感に包まれた。


 …と同時に顔が熱くなって伏せちゃったけどさ…。


 千隼は少しでも私のこと私といないときに考えてくれるかな。


 私は千隼のことが頭から離れないよ?



「…千隼…大好きだからね…?」

 今にも消えそうな自分の声。


 少しでも私を好きになってくれた?


 私のこと思ってくれた?


< 61 / 244 >

この作品をシェア

pagetop