不器用男子
なんとか頑張って放課後まで笑顔でいれた。


 熱があるからちょっとダルいし頭もいたい…でも千隼といたいし…。



「千隼ー…あれ…?」

 いつもなら椅子に座って本を読んでるのに今日は寝てる…。


「せっかく幸せそうに寝てるのに起こすの悪いな…。」


 そう思った私は千隼を悪いけど置いて帰ることにした。


 教室から出て階段を下りていた。


「秋谷さーん。 ちょっといいかな?」


 声をかけられたほうを見るとそれはこの前千隼が追い払ったギャルグループの人たち。


 あのグループは1年から3年までの有名ギャルが集まるグループ。

 
 私は恐る恐るギャルグループについて行った。


 連れてこられたのは体育館倉庫…。


 幽霊が出るって噂やリンチ場所として有名。


 背中を押され倉庫に入ると鍵を閉められた。


「ねぇ? 秋谷さんってさぁ…木下君と凌君とどういう関係?」


 リーダーらしき3年生。


「あなた方に関係ないです…。」

「関係ない? 木下君は私の彼氏!! 凌君は中野の彼氏!!」 

「そうよ? 凌君は私のカレ。」


 そう言ってリーダーの横から顔を見せたこれもまた3年生。



< 78 / 244 >

この作品をシェア

pagetop