【COLORS②】ほろ苦ワインに酔いシグれ
「いらっしゃいませ」
入口には一人の女性が立っていた。
今時では珍しい、真っ黒のロングヘアー。
「あの、一人なんですけど大丈夫ですか?」
な、何を言っているんだ俺はぁ〜っ!
「もちろん。さぁ、こちらへどうぞ」
「はい……」
その女性の後をゆっくりと追いながら、俺は店の奥へと進んで行った。
いくらなんでも都心だし、ある程度は賑わいがあると思っていたのだが、予想にも反して店内は静かだった。
「こちらの席へどうぞ」
店に入ってから歩かされた割には、カウンター席しかなく俺は一番右端に案内された。
「どうも」
俺は席に座ると背広を脱ぎ、隣の椅子に置いた鞄の上にそれを落とした。
テーブルには小皿と箸とおしぼりが一人分用意されていた。
「当店にようこそおいで下さいました。私はこの店のオーナー薄野香夜子(すすきのかよこ)と申します」
正面を向くとさっき席まで案内してくれた女性がこっちを見て微笑んでいた。
「はぁ……」
自己紹介までするなんて格式高い店なのか?とも疑った。もしあまり値段が高いような一杯だけで帰ろう……
「あ、あれ?メニューは?」
そう思い辺りを見回すがメニューが見当たらない。そんなハズはないと一生懸命探すがどうしても見つからない。
「メニューはございません。私があなたにぴったりなお酒をお選び致します」
入口には一人の女性が立っていた。
今時では珍しい、真っ黒のロングヘアー。
「あの、一人なんですけど大丈夫ですか?」
な、何を言っているんだ俺はぁ〜っ!
「もちろん。さぁ、こちらへどうぞ」
「はい……」
その女性の後をゆっくりと追いながら、俺は店の奥へと進んで行った。
いくらなんでも都心だし、ある程度は賑わいがあると思っていたのだが、予想にも反して店内は静かだった。
「こちらの席へどうぞ」
店に入ってから歩かされた割には、カウンター席しかなく俺は一番右端に案内された。
「どうも」
俺は席に座ると背広を脱ぎ、隣の椅子に置いた鞄の上にそれを落とした。
テーブルには小皿と箸とおしぼりが一人分用意されていた。
「当店にようこそおいで下さいました。私はこの店のオーナー薄野香夜子(すすきのかよこ)と申します」
正面を向くとさっき席まで案内してくれた女性がこっちを見て微笑んでいた。
「はぁ……」
自己紹介までするなんて格式高い店なのか?とも疑った。もしあまり値段が高いような一杯だけで帰ろう……
「あ、あれ?メニューは?」
そう思い辺りを見回すがメニューが見当たらない。そんなハズはないと一生懸命探すがどうしても見つからない。
「メニューはございません。私があなたにぴったりなお酒をお選び致します」