【COLORS②】ほろ苦ワインに酔いシグれ
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「……っ!!」
目が覚めた俺は自分の部屋のベットの中に居た。
しかもスーツを着たままの恰好で。
どうやら風呂も入らずそのまま寝てしまったようだ。
いつに間に……
今まで酒を飲んだくらいでは記憶をなくしたことなんてない俺が、
事もあろうことにいつ、どうやって帰ってきたのか全く覚えてないのだ。
「確か新宿の店で……」
『諦めなければ夢は必ず叶う』と言われて、
どんなに記憶を呼び起こそうとしてもそこまでの記憶しかないんだ。
あれは夢だったのか……
いや、夢にしてはリアル過ぎる。
ふと胸元を見ると俺の着ていたシャツに薄らと赤紫色のシミがついていた。
「これは……」
やっぱり夢じゃない。