甘い夜の、願い事。




リビングには、お母さんがソファーに座って頭を抱えていた。すごく暗い雰囲気で。


「ごめんね、お母さん。」


そう言うと、パっとお母さんは顔を上げた。



「あんなこと言って…ごめんなさい。おめでとう、お母さん。今までの分いっぱい、幸せになってください。でも…お父さんのこと、忘れないでね。」


笑って言えた。

お母さんは目に涙を溜めながら『ありがとう』って笑ってた。



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