お兄ちゃんは危険な××!
その目はしばらくどこか遠くを見つめていたけど、何か嫌なことを思い出したかのようにむっとした顔になった。
「もう寝る。おやすみ」
お兄ちゃんはちょっとイライラした口調で言ったあと、本当にすぐ寝てしまった。
私はお兄ちゃんに抱き込まれたまま、きょとんとお兄ちゃんを見つめた。
あれ、今日はもう寝るんだ。
何も作らないなんて珍しい。
ほんとに疲れてる……?
ていうか、なんでイライラしてるんだろ。
しまいにはすーすーと寝息まで聞こえてきた。
私はお兄ちゃんの腕から抜け出せないまま、自分にも眠気が襲ってくるのを感じた。
もういいや……
このまま寝ちゃえ。
あとで抜け出したのがバレて、首輪を外してもらえなかったら嫌だし……
でも首輪はいつになったら外してもらえるんだろうと疑問を感じながら、とうとう夢の中に入っていった。