お兄ちゃんは危険な××!

ふわふわとした、せっかく目を覚ました頭をまた眠りに誘うような声が頭上から降ってきた。

私は少し顔を上げた。


「……おかげさまで?」


「そう、良かった」


柔らかく微笑むのは、お母さん……


私は口端をヒクヒクさせながらお母さんが持っているバカみたいな箱を指差した。


「お母さん、それお兄ちゃんのビックリ箱じゃ……」


お母さんは私の指を辿って箱を見て、嬉しそうに箱を抱え直した。


「素敵でしょ?可愛いわよね。やっぱり千里は天才だわ~」


優絵を起こすのが楽しくなっちゃう、と見るからに楽しそうな様子でルンルンと箱を抱えて出ていった。




お兄ちゃん……!



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