お兄ちゃんは危険な××!
赤くなる日菜子にはお構いなしで接近している二井くんを、日菜子からベリッと引き離した。
「二井くんどうしたの!?まさかお兄ちゃんに何かされた!?」
二井くんがこんな風におかしくなるとしたら、それしかあり得ない。
実際、さっきお兄ちゃんが二井くんを必死こいて探してたし、これは何かある!
「うるせぇなあ」
彼はギロリと私を睨む。
それを見て私はピシッと固まってしまった。
二井くんが……
二井くんが人を睨むなんて!
あの温厚で親戚で天然で優しい二井くんが睨むなんて!
ショックを受けながらも、貴重すぎることに写メでも撮っちゃおうかな、とか考えている自分もいた。