お兄ちゃんは危険な××!
って、そんなこと考えてる場合じゃないよ!
「とにかく!いくら二井くんでも日菜子に気安く触るなんて許さないんだから!」
私は日菜子に腕を回して、なるたけ二井くんから離して守った。
日菜子は放心状態で口がぱかんと開いている。
もう!
かわいい日菜子になれなれしくしないでよね!
二井くんはそんな私を見て、面白そうに笑った。
「へぇー、もしかして妬いてる?」
なっ!
「全然違う!」
私が抗議しているっていうのに、二井くんは無視して廊下のほうに目をやった。
そして急に焦りだした。