お兄ちゃんは危険な××!
「あれ?俺何でこんなとこに」
そんなことを言い出した二井くん。
私はえ?と眉を顰める。
お兄ちゃんは素早くキャプテンモードに戻った。
「何でって、お前がいきなり走りだして逃げたところがここだ」
「俺、逃げた覚えはないんですけど」
「逃げたんだよ。元に戻ったみたいだけど、一応処置するから来い」
処置?
私がさらに眉を顰めている間に、お兄ちゃんは急いで二井くんの腕を引っ張って教室から出ていった。
まったく、お兄ちゃんてば二井くんに何やったんだろ。
二重人格になる薬とか?
私は立ち尽くしたまま首を傾げた。
「わけわかんない」
「ほんとだな」