お兄ちゃんは危険な××!

「ご馳走さま」


そう言ってアイスを渡してくる玲人。

アイスを受け取りながら、やっとそこで気がついた。



ちゃっかり


アイス

奢らされてるー!



なにこれ!


もしかして私、玲人の思い通りに操られてたってこと!?



くやしー!



自分の愚かさを恨みながらも、溶け出してきたアイスを慌てて舐めた。

優しいイチゴ味。


怒りを冷やす冷たいアイス。




「……はあ。おいしい。」


ため息を漏らしながら思わず声に出して呟くと、上からくすくす笑いが降ってきた。



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