お兄ちゃんは危険な××!
「あまいのはお前ら~。チョコレートくらいでこの合宿を乗り切れると思うなよ」
思ったとおり、二井くんの頭を叩いたのはお兄ちゃん……
って
「なんでこんなところにお兄ちゃんが!?」
ここは学校から遠く離れたホテルで、しかも一学年だけしかいないはずじゃ?
目をぱちぱちさせていると、お兄ちゃんは腕を組んで、何を言ってるのかとばかりにわたしを見た。
「何でって。三年生から一クラス1人ずつ、合宿の補佐に出るのが決まり。選ばれし俺がわざわざついてあげたんだよ」
そしてにやりと口元を歪めた。
「この合宿はキツイぞ~。その日の課題が終わらないと、眠らせてはやらないからな」
「うえぇ!拷問?!」
「大丈夫、優絵の課題は手伝ってあげるからね」