お兄ちゃんは危険な××!
あのさ。
その左手に持っているものは何?
わたしの視線に気がついたらしく、お兄ちゃんはああ、と言って左手のものをわたしに見せた。
「優絵に飲んでもらおうと思って」
お兄ちゃんの手にあるのは、またしても白い粒が入った小瓶だった。
さっきと違うのは小瓶の色が薄いピンク色をしていることくらい。
なんなの?
ほんと懲りないんだけどこの人!!
「…今度は何の薬なの?」
わたしがあきれ返ってため息をつくと、お兄ちゃんは楽しそうに、そして蠱惑的に笑みを浮かべて、わたしの髪に指を絡めた。
「優絵は知ってる?媚薬、って」