お兄ちゃんは危険な××!

「須藤さん」


「二井くん!もしかしてここ?」


「うん。じゃあ隣失礼……」


座ろうとした二井くんの腕を掴んで邪魔するものがあった。


お兄ちゃん……


「須藤先輩……何ですか」


「お前こそ何優絵んとこに座ろうとしてんの」


「なにゆえって、番号順ですけど」


「そんなのいいから。俺のとこ座れ、先生の隣」


「いや、でも」


「いーから。しっしっ」


お兄ちゃんは二井くんを追い払って、わたしの隣にぽふんと腰を降ろした。


何してるの……


二井くんはわたしと目があうと、お兄ちゃんに気づかれないように肩を竦めて笑い、先生の隣へ向かった。


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