お兄ちゃんは危険な××!

二井くん、やっぱいい人だなぁ…

好青年ていうのはああいう人のことを言うんだろうな。


…それにしても、コイツは!


隣でくつろぎ始めたお兄ちゃんをキッと睨みつけた。


「ちょっと何わがまま言ってるの?二井くん困ってたじゃない!」


「いーの。俺は二井の上司だから」


上司って……


「それに、疲れた。合宿中ほぼずっと演技してたんだから。素を知ってるのは優絵だけだし」


ふ、と笑みを向けてきたお兄ちゃんに、不覚にも心臓が跳ねた。



素を知ってるのは、わたしだけ……



「え、演技なんかしなきゃいいのに」


「俺が実は物腰柔らかな素敵な男だってバレたらモテてモテて大変だろー」


「どこが!?ただの変人じゃん!」



< 227 / 266 >

この作品をシェア

pagetop