お兄ちゃんは危険な××!
「!!」
日菜子の声に、ぱっとお兄ちゃんから距離をとった。
日菜子と玲奈ちゃんが、お菓子を大量に抱えて立っている。
「ど、どうしたの?」
「合宿のとき食べよーと思ってたくさん買ってたんだけどさ、勉強ばっかで食べる時間なかったじゃん?余りすぎてるから一緒に食べよ!」
そう言って玲奈ちゃんはわたしにビスケットの箱を差し出した。
「はーい、お兄ちゃん先輩もどうぞ〜」
「ありがとう」
お兄ちゃんも、日菜子からお菓子を受けとってさっそく開けている。
ていうか日菜子、お兄ちゃん先輩て何?
「先輩、これ食べたことあります?すごい辛いんですよ!」
最近クラス内で流行ってる激辛のお菓子を、玲奈ちゃんは嬉々としてお兄ちゃんに勧めだした。
なんてことないようにそれを食べるお兄ちゃんを見て、くす、と笑った。