お兄ちゃんは危険な××!


のんびりした声に振り向くと、日菜子が笑顔で手を振っていた。


「おはよ〜。一人で登校なんて、珍しいねぇ?」


「おはよー。逃げてきただけだよ。ところでさ」


そして彼女の姿を、頭からつま先までまじまじと見た。


「なんで体操服着てるの?」


日菜子はなぜか制服の代わりに体操服をきちんと着ている。

胸に刺繍されてる名前が眩しい。


日菜子はにっこりと笑った。


「だって今日は体育祭だから〜」


それで体操服着てきたの?

日菜子電車通学だよね?

まさかそれで電車乗ったの!?


「すぅちゃーん」



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