お兄ちゃんは危険な××!
「優絵……」
うっかり固まってしまってたわたしの顔を、お兄ちゃんが覗き込んできた。
「顔赤いけど、大丈夫?」
ひいっ、近い!!
「お、お兄ちゃんこそ具合悪いんじゃないの?!」
慌てて飛びのいて、お兄ちゃんから距離をとる。
「俺?」
「ほらっ、わたしに何か言うことがあるんじゃない?」
心当たりがないとばかりに首を傾げるお兄ちゃんにイライラしてきて、わたしはもうガマンの限界です。
「いつもわたしに、足が速くなるガラクタとか、めっちゃジャンプさせられる靴とか、渡してくるじゃん!」
お兄ちゃんは ああ!と言って手を打ち、にっこりと笑顔になった。