お兄ちゃんは危険な××!
「二井!そっち行った!」
「須藤さん!」
「はわわわわっ!」
3人と1匹で校内をバタバタと走りまわる。
教室や階段下、上からひょこひょこと何事かと残っていた生徒たちが顔を出した。
そりゃそうだよ、こんな騒ぎ、他の人には迷惑極まりないに決まってる……!
心の中でごめんなさいと叫びながら必死でネズミを追いかけた。
相手はネズミ、さすがにすばしっこくて捕まえるのは難しい。
おまけに小さいもんだから、ちょっと気を抜くとすぐに見失ってしまいそう。
「お?センリ何やってんの?」
3人必死こいて追いかけまわしてる真っ最中に、ひょいと誰かが脇から入りこんできた。