お兄ちゃんは危険な××!

なんて思っていると、お兄ちゃんの表情がすっと変わった。


キャプテンモードに、なった!


「よし、こうなったら早くあのネズミを仕留めよう」


「う、うん!」


凛々しい目つきのお兄ちゃんに、私はちょっぴり頬を染めて勢いよく頷いた。


キャプテンモードのお兄ちゃんは駆け出し、私も追う。

降ってくる飴の粒が痛いけど、そんなこと気にしてる場合じゃない。

まだネズミと奮闘中だった二井くんが、飴が降る音に混じって聞こえてきた砂を蹴る音でお兄ちゃんに気づいて振り返る。


「二井っ!こっちよこせ!」


二井くんはボールをすばやくお兄ちゃんに蹴った。

お兄ちゃんが二井くんからパスを受け取って……

< 51 / 266 >

この作品をシェア

pagetop