お兄ちゃんは危険な××!
夜中。
何だか胸が苦しい、と感じて目を開けた。
水でも飲んでこようか――
そこで私は異変に気づいた。
体が、動かない!
やだ、金縛り?
「!?」
違う。
金縛りじゃ、ない。
誰かが私の体を押さえてる!
私は恐怖を感じながらも、暗闇に目を凝らして――
「お兄ちゃん!?」
「あ、気づいた?」
暗闇の中に浮かんできたのは、お兄ちゃんが私の上に乗っかってる光景だった。
幽霊じゃなくてよかった。
私はほっとしつつ、上から見下ろしてくるお兄ちゃんを睨みあげる。
「重いから早くどいて!――苦しいんだってば!」
足をバタバタと動かしてお兄ちゃんを落とそうとした。
だけど、それは無理なこと。
お兄ちゃんは暴れる私の首をぐっと掴み、私の喉がぐえっと鳴った。