花を愛すように君を愛そう。



でも私は正直、うらやましいと感じてしまいます。


渚ちゃんのように駆け落ちをする人も、


一生伴侶につくせる人も。



私は結局どっちもつかず。


菖蒲さんを心が砕けるくらい思っているのに、

その思いは一方通行。


一生思いは伝わらない。


だけどその思いを引きずりながら、政略結婚した相手につくせる自信が無い。



どうしたらいいんだろう。



どうしたらこの思いを断つことが出来るのだろう・・・。


まあ、時間がどうにかしてくれるだろうそんなこと軽く考えていました。



あ、廊下のほうから足音がします。


きっと菖蒲さんだ!



ドアのほうへ向かい、前で正座をして・・・。


「うおっ!?」


ふふっ!


「びっくりしましたか?」


菖蒲さんは、ほんとにびっくりした顔をしていて・・・


いつもと違ってちょっとかわいいです。



こういうところも大好きです。



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