あのね、スキ
先輩に初めてスキだって伝えてから、もう何カ月くらい経つのかな?
この何カ月かで一生分スキって言った気がする。
そんなこと考えてたら
「..実紅ちゃん?」
後ろから声がして、
振り向いたあたしの目の前にいたのは
『由..季さん?』
ニコッと微笑む、由季さんだった。
「やっぱり、実紅ちゃんだ!
名前覚えててくれたんだ〜
嬉しいなぁ..」
そりゃ、覚えるよ。
"由季"って言うときの先輩の顔が一番優しいんだもん。
そんな嬉しそうな顔して言われたら、あたしどうすればいいのさ。