ネコたち

何気ない幸せが顔を出す時。

クロネコは
サバネコと会話を
していた。

「おれは、キャットタウンからネコネコシティーまで歩いた事があって、あの時は大変だったんだ。お金もないしね。励みになるのは携帯電話からの声だけだったんだ。ルールは簡単。どんなに辛くても電車やバスは使わない。その為、所持金は僅かにする。さすがに水分補給をしなければ死んでしまう。死んだら意味が無い。寂しくなったり辛くなっても、電話が、かかって来ない限り、こちらからは一切、電話はしない。すると、普段、気付けない事に気付けるニャー。クロネコ君、やって見る?」

「やって見ようかニャー」

クロネコはサバネコと
同じ様に
キャットタウンから
ネコネコシティーまで
歩いて見る事に
しました。

しばらく歩くと
着てる服は
背中に服が
くっつく位
濡れ始めます。

「暑いニャー・・」

だいたい
5Kmを超えた位で
足が痛くなり
クロネコの横を
通り過ぎる
電車が物凄い速さで
通り抜けて来ます。

あれに乗れば
僅かな時間で
自分の家に
着いてしまうのに・・・
財布の中を見ても
飲み物を買う
お金しか
入っていません。

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