だから、また君は


「もうすぐ02学期もはじまるな」


隣に座った部活仲間の啓太。


「あー…そういえば」
「お前変わったな」
「は?」
「夏休み中毎日部活来てたし」
「…逃げてた」


ポソリと呟くと、
啓太がそれに過剰に反応した。


「し、借金とか?!」
「…ばか…お前じゃあるまいし」


啓太は他人に借金しては、
返さずに逃げまくっている。


「じゃあ誰からだよ」
「…悩みと彼女。」
「そっか、悩みか…って彼女?!」


あわわ、と叫びながら
若干啓太は後ろに下がって転けた。


「…大丈夫か?」
「って彼女ー!!!!!!!」
「うるせーよ」


頭を殴ると途端に静かになった。


「で、誰と付き合ってんの」
「…名前なんだっけ」
「は」
「…確か…なんとか千秋」
「千秋…高田千秋!?」
「なんだその驚きは…」


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