だから、また君は

02



まじかよ…


声にならない叫びが、
俺の体中を駆け巡っていく。


「いつ練習終わるの?」
「俺は自主練を…」
「なんのために?」
「もうすぐ対校試合あるから」
「それって大切?」
「大切。」
「わたしとどっちが大切?」

"めんどくせー"

「どっちも」
「ふーん」


不満有りげに、巻かれた髪を
指でくるくるいじる。


「大会いつ?」
「02学期はじまってすぐ」
「じゃあ差し入れするね☆」
「べ、別にいいよ」
「楽しみにしててよね☆」


じゃ、またメールする♪
そう言い残して彼女は去った。


「めんどくせー」


啓太が隣で呟く。


「だよなー」
「お前もだけど」


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