だから、また君は


次の日、朝早く学校に来ると
わたしの席に誰か座っていた。


「…相田くん?」
「やっと来た。」
「やっとって…わたし早く来たのに。」
「まーそうだな」
「で、何のよう?」


窓際にあるわたしの席は
朝日を浴びて光っていた。

もちろん相田くんも。


「俺、お前が気に入った。」
「は?」
「友達になろう。」
「え?」
「嫌か?」
「嫌じゃないけど…」
「じゃあ俺とお前は友達な。」
「うん。」


相田くんは手を差し出した。


「友達の握手。」


わたしはその手を握った。

初めて握る男の人の手は、
骨張っていて、固くて、強くて
それから暖かかった。


相田くん…将との関係は、
この握手から始まったんだ。


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