だから、また君は


照れたように笑ってから
自然にわたしの隣に座る。

握手した日から今日まで
ずっと変わらない指定席。


「将?」
「ん?どうした?」
「部活行かなくていいの?」


チラっと教室の時計を見ると
もう15時。部活は始まってる。


「いい。タルいもん。」


将は剣道部に所属している。

試合に出れば強いらしいけど
練習嫌いだから日々の部活はでない。


「次の試合出れなくなるよ?」
「そっちのが好都合♪」


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