だから、また君は


その日から、智子以外は
塾の人はわたしの敵になった。

馬鹿だったのになんで?

そんな声もよく聞こえた。

わたしだって悔しかった。

普通だとか馬鹿とか言われて
うれしい人がいるわけない。

必死で勉強した。

それ以来、02位を譲ることは
決してしなかった。



「話しかけないで」
「付きまとわないで」



そして、わたしが志望した高校に
彼女達02人も志望届を出した。




「負ける」ことは、
彼女達のプライドが許さなかった。


< 28 / 109 >

この作品をシェア

pagetop