だから、また君は



そして今があるわけだ。


「相田くんもてるねえー」


塾の唯一の友人の智子。

彼女はわたしの前で
うっとりとした顔をした。


「わたしも恋愛したーい」
「さと可愛いからすぐできるよ」
「リア充に言われたくなーい」


ニヤニヤ笑いながら言うと
智子はおもむろに携帯を開いた。


「今ちょっと狙ってる人♪」


写っている写メには
眼鏡をかけた男が笑っていた。

目の下にある小さいほくろが
なんだか可愛げがある。


「これ誰?」
「生徒会副会長!!」
「会長じゃないんだ…」


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