だから、また君は
02
「おみず!!」
走ってくる将は、はじめて見た袴姿。
その姿はいつもより凛々しくて
少しキュンとしてしまった。
「…不覚。」
「は?なんか言った?」
「…なんで袴なの?」
「和服の方が雰囲気でるかな、と」
浴衣、甚平≠袴
という式がふと浮かんだが、
和服は和服だし…と自分を納得させた。
「ちなみに向島も袴☆」
すると少し離れた場所にいた
智子が走ってきた。
「相田くん!!やるじゃない」
「へ?(人の恋愛でこんな喜ぶか?)」
「はー…楽しみ//」
「そか(女子ってすげー…)」
智子が盛り上がっていると
また自転車が止まる音が聞こえた。