だから、また君は


「点火ー!!」


みんなの点けた入り乱れる中、
そっと将が隣にやってきた。


「よ…よかったな」
「は?なにが」
「先輩と話せて」
「…うん…まぁ」
「これで一歩前進だな」
「え…ちょっと!!」


さっさと行ってしまう将を
呼び止めようとしたが無理だった。


「瑞希!!」


下駄の音をさせて来るのは
智子の他にいないだろう。


「先輩と知り合いだったの!?」
「…うん。今まで気付かなかった」
「なんか運命感じちゃうね」
「え?」
「もし瑞希が好きになったら
わたしたちライバルだね。」


顔は笑っていても、
目は笑っていない。


これは嫉妬というやつ?

でも…話しただけで?


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