だから、また君は
02
「将は誰か好きな人いるの?」
瑞季はさらっとそういうことを言う。
「…別に好きとか
―ブーブーブー…
なんだこんな時に!!
と思いつつ携帯を開いた。
「もしもし!!」
「もしもしじゃねーよ!!」
「なんだ先輩かよー」
通話口の向こうにいるのは
向島聡…先輩。
まぁ、部活の主将てやつ。
「早く部活にこい!!」
「え、しばらく大会無いし」
「09月に対校試合あるだろ」
「…俺、出るの?」
「メンバーには入れるつもりだ」
「忙しいからやだ」
「なんでだよ」
「…」
「…女か」
「ちょ…違うって」
―ツーツーツー…
電話がきられた。