だから、また君は
「先輩!!尋常に勝負!!」
ここは武道場。
暑さで汗まみれになりながら、
やー!!と叫び向島先輩に向かっていく。
体はいつもより重いし
竹刀を持つ手は鈍い。
―パァンッ
「…将っ!!やたらと乱暴なっ!!」
「るせー!!もし俺が勝ったら」
「勝ったら?」
「…一緒に花火大会だっ!!」
「はぁっ!?」
―パシッ
「…一本。」
息を整えながら俺が言う。
「卑怯だぞ…将。」
頭に着けた面を取りつつ、
先輩はブツクサ文句を言う。
「心理戦ってことで。」
「…その実力があるなら、
対校試合出るの決定だなあ。」
「はあっ?!」