だから、また君は
03
「あー…将泣かせたー」
晃が食後のデザートと称した
アイスを頬張りながら言った。
「だって」
「美里さんは親父命なんだから
相談内容にも気を付けないと」
「相談したのお前じゃん」
俺達の父親、相田祐樹は
美里さんと婚約する直前に死んだ。
約10年前の話である。
「とりあえず美里さんの言う通りだな。」
「なにが」
「とりま01か月一緒にいてみろよ。」
「…」
「きっと何か見えてくるぜ」
美里さんから移った
カラカラという笑いをしながら
晃は部屋に消えていった。