君がシンデレラ!



「はー、食ったね、今日もこの時間が一番幸せだよあたし」



今日もいつも通り、相棒のマルと食堂でお昼を済ませた。



「そりゃあ午前中に早弁して、昼にパン二つとラーメンとプリン食ってりゃ幸せだろうよ」

「ま、今日は午前中体育あったからね」

「言っとくけど体育なくても一緒だよあんた」



なにさ、人を大食いみたいに。

ラーメンはご飯のおかず、お好み焼きもご飯のおかず、カレーは飲み物でしょうが!



「あー半ライスつけるんだったー」

「まだ食う気だったの馬鹿なの」



女子がみんなダイエットしてると思ったら大間違いですからね



「ねぇねぇ見た?掲示板の…」

「え、なになに?」



ウワサの細っこい女子たちがざわざわし始める。

どうやら掲示板に何かあるらしい。

ぞろぞろと食堂から女子が消えていく。



「宮田、見なよコレ」



マルがずいっと、あたしに携帯の画面を近づけた。



「あーいいなー、新型スマホ」

「ちげーよ、内容見ろっつってんの。」



なになに?

画面の中を覗き込むと、"なんかオモロイことなってる"の文字



「玉田からのメール」

「え、なに詳細は?」

「知らん」



結局、足運ばなきゃいけないっつーことですか。

あたしたちは野次馬魂見せつけてやろうってことで、みんなが集まる掲示板の前に向かった。



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