君がシンデレラ!



もう、しにたい。

関谷海は、学年の王子様なのだ。

後輩にも、先輩にだってファンは多い。

そりゃああんな整ってたら、誰だってファンになるわ

今じゃファンクラブだって出来ちゃうくらいで、彼の人気はとにかくすごい。

つまり何を言いたいのかと言うと、学年…学校の王子様に迷惑をかけたなどと知れたら、学校中の女子を敵に回すわけで…



「ねぇ、聞いた?D組の宮里さん、関谷くんに靴拾わせたって」

「嘘、何それ女王様気取り?」



まぁ、噂というのはすぐに広まるもので…



「宮里さん、ちょっと来て」



集団の女子達に呼び出されるのも、定番中の定番。

そしてあたし、宮田だからね。



「あんた、どーいうつもり?」



どーいうつもりかと聞かれましても…。



「関谷くんに靴拾わせるとかありえないんですけど」



いやいやアンタの目の不自然な位置に貼り付けてるツケマツゲの方がありえないんですけど。



「関谷くんの気を引こうとしてんだろうけどさぁ、うざがられてんのわかんないの?」



気を引こうなんて考えたことないし。

アンタらのケバい化粧には引いてるけどね。



「聞いてんのかよっ!」



あー、はやく終わんないかな

だからやだったんだよ
関谷海なんか



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