君がシンデレラ!



「失礼しまーす」



保健室で適当に湿布を探す。

肘を思いっきり強打した。

先生は今日もいないらしい



「マジありえないから、あの性格ブス
あたしが何したっての」



ブツブツと独り言を言う。

だって吐き出さなきゃストレス溜まる。

目当ての湿布を見つけて、近くのパイプイスに座った。



「だいたい何なのボールぶつけるとか、ガキかっつーの
しかも狙い方が雑だから微妙に変なとこ当たってまだ痛いし!投げるならもっと狙って…ってそれが狙い!?」

「ぶっ」



…………え?

今、誰かに笑われた気が…


ちらっと横のベッドを見ると、カーテンが閉まってて人がいるみたいだった。

やばい…聞かれてた…!



「ごっ、ごめんなさい病人前に独り言言いまくりで…」

「…………」



は、反応ナシ!?



「ってゆーか、今の絶対あの女子軍団に言わないで!バレたらまたねちねち地味な嫌がらせさせられるの!」

「…………」



なんで無言なの!!?



「あっ、それとあたし別にイジめられてるわけじゃないから!ただあの関谷海とちょっと関わっただけで嫌がらせされてちょー迷惑してんの!!」

「…………」



何言っても、返事ナシ。

もはやあの笑い声は空耳で、人なんかいないんじゃないかってくらいシーンとしてる。



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