ヴァンパイア様と猫
3
目が覚めたのは教室からほとんどの人がハケた後。
よく寝てたなー…なんて思いながら伸びをすると…
「おはよ、美依?」
……………。
ギギギ…という効果音がつきそうな感じでゆっくりと振り返ると佑祢の背後に悪魔?死に神?閻魔?がいた。
「ひぃっ!!!!!!」
椅子の上に体育座りをして体を縮こませるあたし。
こうなったときの佑祢は手がつけられないんだよー!!
心の中で助けを乞うていると…
「柏木、案内しろ」
天!!いや…神!!の助けが…ってこの声………
関わりたくないヤツが助けてくれました。
嗚呼(ああ)…どっちに転がってもあたしにはよくないと?
あたし、神様に嫌われてるんでしょーか?
それとも何?
元々神様なんか存在しないって?
どっちにしろ…最悪なことには変わりないのか。
関わりたくないヤツに校内案内なんて以(も)っての外(ほか)だから佑祢の説教を受けよっと。
…って決めたのに
決めたのによ!?
あたしを関わりたくないヤツにすんなり渡す親友ってどうなるの!?
え…売られちゃった!?
そんなのヤダー!!
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