ヴァンパイア様と猫
「…美依? 心の中で言ってるつもりなんだろうけど駄々漏れだよ?」
慰めようとして佑祢がそう言ったのは分かる。
だけど…そんなのちっとも嬉しくない!!
てか…
「駄々漏れってどこから!?」
そう、問題はそこだよ!!
「え…売られちゃった!? のとこから」
この問いに答えたのは関わりたくない水橋クンでしたー!!
オメデトー☆
じゃなくて!!
「そっからかぁ…」
まぁヤバめだったところは声に出してなかったみたいだから良しとするか。
なんて一人で頷きながら納得していると目の前にいたハズの佑祢はいなくなっていた。
「お………」
「"お"?」
聞き返す水橋クンを無視して思いっきり
「置いていかれたー!!!!!!」
と叫んだのだった。
その声は妙に虚しく、教室や廊下に反響したのだった───…。
そして水橋クンを案内したのは言うまでもないだろう。
しかし悪夢はまだまだ続くのでした。
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