ヴァンパイア様と猫
3
はい、ただ今家で夕ご飯食べてます。
え?あのあと匙月はどうしたのかって?
現実逃避的なことをしてるの放っときましたよ。
あ、一応帰る間際に「帰るから」って言ったんだけどそれでも現実に帰ってこなかったからメモを残して帰ってきました。
うん、あたし無茶苦茶優しい。
性格変わったかもだけど根本的な優しさとかは変わってないかも、なんて思ったり。
まぁこんなこと考えてる時点でどうかとおもうんだけどね。
夕ご飯も食べ終わり今は自室でゴロゴロ、まったり中。
目を綴じれば簡単に思い描ける依智の顔。
え、何コレ末期症状?とかもう思わないよ。
だって慣れたんだもん。
しょうがないじゃん、自分の気持ちに嘘付けないんだからさ。
ただなんでこんなに依智を想ったりしてるのかはいまだに理由とか分かんないんだけどね。
思い描いた依智に手を伸ばすも結局は幻想なのだから手が届くはずもなく当たり前に空を掴む手。
分かってたけど…この空虚感とゆーか虚無感みたいなのはなんなんだろう?
─夏が終わり学校が始まる─
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