ヴァンパイア様と猫

１

水橋ｸﾝの優しさを垣間見れてちょっと浮かれながら家に帰ったあたし。


「たっだいまー♪」


…なんてﾉﾘﾉﾘなんだってツッコミはナシね。


ってちょい待ち。


いやに静かじゃあありませんか？


だってさ、いつもこんなテンションじゃないけど返事くらい返してくれるし!!


なんて能内と会話しても…


ｼｰﾝ……………


帰ってくるのは静けさのみ。


うわ…超悲しいんですけど…。




とりあえず鞄を自室に置いてリビングに下りてみた。


勢いよくリビングのドアを開けるも…ドアの音しかしないので虚しさを感じる。


ちょ…これ、放置プレイってヤツですかー？


あたし、そんな趣味ないんですけど？


……………


虚しいからこの辺で止めときますね。


キョロキョロしながらリビングをウロウロしていると目に留まった一枚の紙。


内容は───…


『今日から旅行に行ってきます。

どのくらい家を空けるかは分かんないので!!


あ、そうそう。

明日から下宿人が来るんだから粗相(そそう)のないようにね!!


それでは、元気でね。


　　　お父さん・お母さんより』




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