ヴァンパイア様と猫
美依にとって裟菟に抱き着くなんてことは日常茶飯事。
もちろん、抱きしめられる…というのも日常茶飯事である。
高校入学当初はかなり騒がれたがこうゆう友情関係もありだと周りも認めはじめられたので高校二年生のみんなにとっては至って普通のこと。
ただ、転校生には衝撃的?なことではあるだろう…。
見慣れればどうってことのない光景になる。
〜Side 依智〜
あの女………助けてやったってのにありがとうの言葉一つもなけりゃ叫ぶだなんて…どんな神経してんだよ?
自分で言うのも何だがオレはカッコイイはず。
今まで女にキャーキャー騒がれてきたから。
それなのにこの女は歓喜の声を上げるどころか酷い叫び声を上げやがった。
しかも初っ端からオレと関わりたくないって感じだったし…。
こうゆう女、今までにいなかったから新鮮ではあるな。
だけど………オレのプライドを傷つけた代償は大きいぜ?
"あの"力を使ってでもオレに惚れさせてやるから覚悟してな?
周りの目を気にせずいちゃついている美依と裟菟を見ながらそんなことを思っていた───…。
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