ヴァンパイア様と猫
えーっと…言葉ではなく笑顔のみで返されても困るんですが…。
苦笑いで畝妓先輩を見た。
困り果てていると
「みー、相席いい?」
ぅにゃ?
………相席?
あ、みーってのはあたしのあだ名的なモノ。
因みに畝妓先輩しかそう呼ばないけど。
唸って相席の意味を考えていると
「相席ってのは…同じ席につくこと」
おぉ、なるほど!!
一つ勉強になりました。
さすが畝妓先輩だ。
畝妓先輩は学年トップの頭脳の持ち主なんだよ。
「んで?」
「うにゃ?」
『んで?』の返答を『うにゃ?』で返すあたしってどうなの?
しかしそれでも通じたのは去年、飽きずにあたしに世話を焼いてくれたからだ。
「相席いい?」
「もちろん、どうぞどうぞ」
と前の席を勧めた。
だが畝妓先輩はなぜかあたしの隣に座った。
そして畝妓先輩のツレの方はあたしの目の前の席へ。
んにゃぁ?
なぜこういうふうに?
ない頭を必死にフル回転させるももちろん答えなんて出てくるはずもなかった。
テストでも使わない頭を回転させたのに…。
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