ヴァンパイア様と猫

意味が分からず頭の中にはたくさんのハテナマークが。


そして感じた違和感。


唇をなぞられているような…そんな感覚。


「んにゃ………」


声を漏らしたと同時に唇を割って口内に何かが侵入してきた。


「ん…ふぅ………」


激しく動き回るモノにあたしは翻弄された。


舌を舐められたり、吸われたり…などなど。




数分後、ようやく離れた唇。


キスだって気づいたのは口内に舌が侵入してきてちょっとしてからだ。


………え?


なんでキスされたのに騒いでないのかって?


だって…


「みー、消毒」


そう言われて畝妓先輩の方に向けばまたリップ音をたててあたしにキスをした。


あたしにとってキスなんて日常茶飯事。


………てかなぜに消毒?


疑問に思っても声には出さなかった。


んん?


なんか…匙月と畝妓先輩、火花散らしてません?


んにゅうー…よく分かんないや。


細かいことは気にせずに残っていたホットミルク(温くなった)を飲み干した。


あ………今気づいたけど匙月にキスされて火傷の痛みが少しひいたかも。





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