ヴァンパイア様と猫

しかも鏡を突き付けられて映った自分の姿に目を疑った。


ね…


「猫耳ー!?!?!?!?!?」


そう、猫耳がついていたのだ。


まさか…そんな…自分が…猫だなんて………


ハッ!!


『もしや!!』と思いお尻の辺りを触ってみるとその『もしや!!』だった。


尻尾まで生えている…。


そんな………


「誰か嘘だと言ってー!!!!!!」


夜遅いというのに、近所迷惑も考えず叫んだのだった…。




翌朝、気分がかなり悪い。


あのあと、自分の部屋で騒ぎまくって(喚きまくって)いたから寝不足なのだ。


重い気持ちのままカーテンを開ければあたしの気持ちとは裏腹にキラキラと輝いて爽やかな朝!!という感じ。


今はその天気すら恨めしく思う。



ハァ…とため息をついて自分の姿を確認してみる。


……………。


「猫耳がない!!」


てことは…?


「よっしゃー、尻尾もない!!」


意気揚々とガッツポーズをした。


歓喜しているとお母さんがあたしの部屋を開けた。


このことを話せば…「猫に関するものを見なければ大丈夫」とのこと。


………夢じゃなかったのね。





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