ヴァンパイア様と猫

しかし…


「ふざけてなんてい「知ってるわよ」


言い切る前に遮られちゃったよ。


しかも知ってるんなら聞かないでほしかったな…。


でもなー、このお嬢様口調。


相当何かをやらかしちゃった感じだよね、あたし。


佑祢がお嬢様口調になるときは必ず重要な何かがある時でやらかしてはいけないことをしたときと本気で怒っている時だ。


この感じを見てると…今日は前者、の方かな?


窺う感じで佑祢を見ているといきなり腕を掴まれた。


「はへっ!?」


突如のことに妙な言葉がでてきたが気にしないでもらいたい。


「ここでは話せない話だから違う場所に移動しましょう?」


笑顔の佑祢に引き攣った笑顔を返して頷いたあたし。


教室で話せない話となると…あたしの命、終わったかも………。


お父さん、お母さん、短い生涯でしたが柏木美依は今日死…


「馬鹿なことを考えるものじゃないわよ? しかも美依の場合は考えが駄々漏れなんだから」


またしても考えを読まれてしまった。


しかも酷い言葉付きで。





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